AI エディタが外部ツールと通信するための標準プロトコルを理解する。
🔌 MCP の役割
MCP(Model Context Protocol)は Anthropic が策定した、AI アシスタントが外部ツール・データソースと安全に通信するためのオープンプロトコルです。
MCP サーバーを通じて AI は「ツール(Tool)」を呼び出せます。
HubSpot は公式の MCP Server(@hubspot/mcp-server)を提供しており、
Claude Code・Cursor などの AI エディタから自然言語で HubSpot の操作・照会・コード生成が可能になります。
| MCP を使わない場合 | MCP を使う場合 |
|---|---|
| API リファレンスを調べながら手書きでコード | 「コンタクトを検索して」と話しかけるだけ |
| プロパティ名・エンドポイントを都度確認 | AI がポータルの実際のスキーマを参照して正確なコードを生成 |
| テスト実行のために別ツールを開く | エディタ内でそのまま API を実行・結果確認 |
| デバッグは手動でログを追う | AI がエラーを自動解析して修正案を提示 |
hs mcp setup コマンドで数分でセットアップ完了。
HubSpot CLI v8.0.0 以上(Node.js 20 が必要)
認証済みの HubSpot CLI(hs auth 完了)
AI エディタ:Claude Code・Cursor・VS Code(Copilot)のいずれか
hs mcp setup は各 AI クライアントの設定ファイルに MCP Server の接続情報を自動書き込みします。
Claude Code の場合は ~/.claude/mcp.json、
Cursor の場合は ~/.cursor/mcp.json、
VS Code の場合は .vscode/mcp.json(プロジェクト単位)に書き込まれます。
HubSpot MCP Server が提供するツール(AI が呼び出せる操作)を把握する。
| カテゴリ | ツール例 | 説明 |
|---|---|---|
| CRM | crm_search_contacts | コンタクトを検索・フィルター |
crm_create_contact | コンタクトを作成 | |
crm_get_deals | 商談一覧を取得 | |
crm_update_deal | 商談プロパティを更新 | |
| スキーマ | get_schemas | 全オブジェクトのスキーマ一覧 |
get_properties | 指定オブジェクトのプロパティ一覧 | |
create_property | カスタムプロパティを作成 | |
| CMS | get_blog_posts | ブログ記事一覧を取得 |
get_hubdb_tables | HubDB テーブル一覧と構造 | |
| ワークフロー | list_workflows | ワークフロー一覧 |
get_workflow_details | ワークフローの詳細と実行履歴 | |
| Analytics | get_analytics_summary | ページビュー・コンバージョン集計 |
get_email_stats | メール配信の開封・クリック率 |
Claude Code で HubSpot MCP を使い、AI と対話しながら開発する具体的なフローを学ぶ。
ターミナルで claude コマンドを実行すると Claude Code が起動します。
プロジェクトディレクトリで起動すると、そのコードベースのコンテキストも自動的に読み込まれます。
MCP Server が正しく設定されていれば、「HubSpot tools available」と表示されます。
Cursor IDE で HubSpot MCP を使うための設定と活用パターン。
${env:変数名} の形式でシステム環境変数を参照できます。
トークンをファイルに直書きするより安全です。.env ファイルや
direnv と組み合わせると開発環境ごとに切り替えも容易です。
Cmd + K(インラインコード生成):コード内で「// TODO: HubSpot で過去30日の成約をすべて取得」と書いて Cmd+K でそのまま実装
Cursor Chat(@ で MCP ツール参照):チャットで「@hubspot でコンタクトスキーマを確認して、このデータモデルを設計して」
Composer(複数ファイルの自動編集):「subscriptions カスタムオブジェクトに seat_count プロパティを追加するマイグレーションスクリプトを作成し、README も更新して」
MCP を活用した HubSpot 開発の典型的なワークフローを体験する。
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1ポータルの現状を AI に把握させる 「このポータルのカスタムオブジェクト・プロパティ構造・ワークフローを調べて、現在の CRM 設計を要約して」と依頼。AI が MCP ツールで実際のスキーマを取得・分析する。
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2要件を話し言葉で伝える 「Stripe からのサブスクリプションデータを subscriptions カスタムオブジェクトに毎日同期したい。どう実装するのがベストか提案して」と依頼。
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3実際のプロパティ名でコードを生成してもらう AI が MCP ツールでスキーマを確認し、正確なプロパティ名・型・API パスを使ったコードを生成。ドキュメントを調べる時間ゼロ。
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4その場で動作確認 「今生成したスクリプトをサンドボックスで実行して、結果を確認して」と依頼。AI が実際に API を呼び出し、レスポンスを確認して問題があれば修正する。
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5テストケースとドキュメントも生成 「このスクリプトのユニットテストと README セクションも書いて」と依頼。実装・テスト・ドキュメントを一気通貫で完成させる。
開発・ステージング・本番の複数ポータルを MCP で切り替える。
✅ Chapter 10 チェックリスト
- MCP(Model Context Protocol)の役割と HubSpot MCP Server の位置付けを理解した
hs mcp setupコマンドで Claude Code / Cursor / VS Code に MCP を設定できる- 生成された mcp.json の構造を理解した
- HubSpot MCP Server が提供するツール種別(CRM・スキーマ・CMS・ワークフロー)を把握した
- 自然言語でポータルのスキーマ照会・データ検索・コード生成を実行できる
- 「スキーマ確認 → 要件伝達 → コード生成 → 動作確認」の AI 駆動開発フローを実践できる
- 開発・本番の複数ポータルを mcp.json で管理できる
- 本番ポータルへの誤操作リスクを理解し、サンドボックス優先で開発できる